終活とは?

近年、終活に取り組む方が増えていますが、「どのような意味なのか」「どのようなことをするのか」といった疑問を持っている方は少なくないでしょう。

終活とは、「人生の終わりに向けた活動」の略で、老後を迎えた際の介護や、自身が亡くなった後の葬儀・お墓・相続などの準備を行います。終活を行うと、自身が老後を迎えた際や亡くなった際に家族にかかる負担が軽減できるとともに、家族や親族の間でトラブルが発生するリスクを大幅に削減することが可能です。終活を行うことは自分自身のためでもあり、老後や死後のことを考えることで、現在をより良く、自分らしく生きることが可能となります。

また、終活で行われる内容は多岐にわたりますが、その内容には決まりがあるわけではありません。加えて、手順についても決まっているわけではありませんが、一般的には「エンディングノートを書く」「葬儀やお墓の準備をする」「遺言書を書く」「身の回りの整理」などが行われています。

エンディングノートは、終活に欠かせないアイテムで、家族などの周囲の方に向けて伝えておきたい希望などを書き留めておくためのノートです。本籍地・生年月日・家系図などの自身に関する基本情報、健康保険証・預金通帳・年金手帳・パスポートなどの重要書類の保管場所、入院や死後に連絡してほしい方の名前と住所、いつも飲んでいる薬、延命措置に対する考え方、葬儀やお墓に関する希望などを記載しますが、エンディングノートは遺言書とは異なり法的な効力はないので、この点については念頭に置いておく必要があります。

また、終活に取り組む方の多くは葬儀やお墓の準備を行っています。例えば、葬儀の生前予約を行ったり、お墓を予約・購入したりしておくと、遺された家族にかかる負担を軽減することが可能です。

遺言書の作成も終活を代表する活動です。遺言書を残しておけば、自身の死後に相続トラブルが発生するリスクを大幅に軽減できますが、遺言書は書き方が法律で細かく定められており、不備があると無効になってしまいます。そのため、遺言書を作成する際は、多少の費用をかけてでも弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。

さらに、終活では身の回りの整理を行っておくことも大切です。生きているうちに身の回りの整理を行うことを生前整理と言いますが、生前整理を行っておけば自身の死後に家族が行う遺品整理の手間を減らせるとともに、快適な余生を行うことが可能となります。なお、生前整理は一度にまとめて行うのではなく、少しずつコツコツと進めていくのがポイントです。


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